眼内レンズの入れ替え

 眼内レンズや度数を選ばれる際には、お医者様としっかりとご相談をしていただくことがとても大切だとは思いますが、場合によっては、どうしても挿入した眼内レンズが合わないということもあるでしょうし、他の問題で眼内レンズの入れ替えを希望されることもあるでしょう。では、そういった場合に眼内レンズの入れ替えをすることはできるのでしょうか?

 結論から言わせていただきますと、眼内レンズの入れ替え自体はしていただくことはできます。ただ、水晶体を取り出し、眼内レンズを入れる手術の際には、角膜を数ミリほど切開し、そこから水晶体を取り出したり、眼内レンズを挿入したりすることになります。わずか数ミリほどの傷ではありますが、何度も角膜に傷を付けることはあまり好ましいことではありませんし、場合によっては合併症を引き起こしてしまうリスクを高めてしまうとも考えられますので、注意が必要でしょう。

 眼内レンズの入れ替えを希望される方の中には、思ったほど視力が回復しなかったという方もいらっしゃるかと思います。もともと白内障の方が眼内レンズを挿入される場合、白く濁っていた水晶体がクリアな状態の人工の水晶体に替わっただけですので、視力が直接回復するということはあまりありません。しかし、水晶体がクリアになることで、見えづらかったものが見えやすくなることはあります。眼内レンズを入れる前よりも入れた後の方が見えづらくなったという場合や、眼内レンズを入れて数年後にまた白く濁ってきてしまっているような気がするという場合には、他のなんらかの合併症が起きてしまった可能性や、後発白内障が起きてしまった可能性がありますので、できるだけ早くお医者様に相談されることをおすすめ致します。

 また、眼内レンズを交換する再手術の場合、保険がきかない場合がほとんどのようですので、その点も踏まえて、眼内レンズの入れ替えをご希望の場合には、一度お医者様に相談をされることをおすすめ致します。